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MIHO MUSEUM (ミホミュージアム)・アプローチ

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滋賀県信楽にあるMIHO MUSEUM (ミホミュージアム)
学芸員に義従姉妹がいるため、
行きたいとは思っていたものの機会がありませんでしたが、
このミュージアムの設計者である
I.M.ペイ生誕100年とミュージアム開館20周年記念で、
建築家・磯崎新氏と藤森照信氏の対談があるとの知らせを受け、
これは、逃す手はないと行ってきました。
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I.M.ペイ氏の建築は、学生時代に雑誌などで目にしましたが、
100歳でまだご存命なんですね。
グロピウス、ブロイヤーの元で近代建築を学んだ、
中国系アメリカ人の建築家ですが、
一般的には、ルーブル美術館改修計画での
ガラスのピラミッドといえばお分かりではないでしょうか。

その彼の建築は、日本のここ信楽にしかありません。
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このミュージアムのテーマは『桃源郷』
中国の古典、陶淵明の「桃花源記」に描かれ、
俗界から離れた仙境を示すようで、
このMIHO MUSEUMでも、
まさにそれを体感できる建築となっています。
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レセプション棟で、チケットを購入して、
そこから、両側に垂れ桜が植えられた
ゆったりとしたカーブの道程を辿ると、
やがて山にぽっかりとあいたトンネルに辿り着きます。
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このトンネルがまた、静謐に包まれ美しい。
カーブを描いているため、出口が見えません。
ステンレスの細かいパンチングメタルで覆われた内部は
自然光を反射しながら奧へと光を導き、
低い位置にある間接照明のみで、
銀色の世界を包み込んでいます。
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ここには、春には垂れ桜の桜色に、
夏には、山の木々の緑色に、
秋には、紅葉の紅色に、
そして、秋分の日には軸線の西側からの夕日が
トンネル内に差し込んで黄金色に。。。
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まさに、時空を超えるトンネル、
ここを通って、出口が見えてくると
美しい斜張構造の吊り橋のアーチ状ケーブル越しに、
入母屋のガラス屋根に被われたミュージアムが見えてきます。
まさに、俗界から離れて桃源郷に足を踏み入れた気分です。
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当初予定された数箇所の敷地では、
ペイ氏はOKしなかったとのことで、
山を案内するうちに、道もなかったこの場所でなら
引き受けるというほどの山の中。

この橋も、山を貫いたアーチ状トンネルを出て、
反対側の沢の上に架かる橋で、
その向こうに、やっと建物敷地の山がある。

そんな場所に掛けられた吊り橋ですが、
これがまた、アーチ状に張られたケーブルが
美しい箇を弧を描いて橋を包み込みながら、
対岸の風景を切り取っています。
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by atelier-m-archi | 2017-11-09 11:52 | 建築風景 | Comments(0)