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島田のこの敷地を初めて訪れたのは2017年の秋、
もう5年前となります。
季節は巡って、今は2022年の春。

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この敷地を初めて拝見して、
点在する建物をどのように整理して、
築200年の蔵もどのようにしていくか。。。

住まい手の想いを整理しつつ、
どの段階で、どの工事を順番におこなうか、
というお話しをしつつ、旧宅の内部や蔵を拝見して、
私もどのようにして、この歴史を重ねて来た建物を
次世代へと受け継がれていくための一助ができるか、
試行錯誤をおこないながら、住まい手と共に
創り上げてきたプロジェクトでしたが、
先日の訪問で、すべての工事が完了しました。

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一週間ぶりに訪れると、ここのところの暖かさで、
新緑が一気に芽吹き、芝生も青さが濃くなりました。
木材を多く使用していますので、
メンテナンスについての説明をしながら、
これからの春夏秋冬、朝夕の光や風の入り方、
南庭、中庭、西庭の木々の移り変わり、
日々新しい発見がこの住まいのそこかしこで、
住まい手を楽しませてくれると思います。

島田の住まいは住まい手の第二章へ_d0360702_16340202.jpeg
















私にとっても、築200年の蔵の改修、
旧宅の住まいの植栽・木材・家財の再利用、
BIM設計の導入と、新しい試みをおこないながら、
また自分を育ててくれた住まいプロジェクトでした。
これからは、住まい手の第二章へと受け継がれていくますが、
引き続き、どうぞよろしくお願いします。

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# by atelier-m-archi | 2022-04-11 16:36 | アトリエMアーキテクツ | Comments(0)

旧宅庇の緑青銅板の使い道_d0360702_16021954.jpeg


















旧宅の再生材料は、すべて寸法取りをして図面化、
その使用部位も設計に折り込んでいました。
そのため、まずは解体工事が始まる前に、
大工さんに入ってもらって、取り外しを終えてから
本格的な解体工事に入ります。

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どのお住まいでもそうですが、
それまで生まれ育った住まいがなくなることは、
住まい手にとっても複雑な思いが交錯するものですが、
設計者にとっても、それは同じ。
特に、古いお住まいでは継承すべき素材は
他に無かったか・・・と、想いを馳せます。

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そんな中で、ふと目に留まった各庇の緑青銅板。
こんな所にも使ってあったのかと、
あらためてこのお住まいの建築時の想いに至り、
急遽、現場にお願いして各庇の緑青銅板を
外してもらいました。
大工さんではないので、あまり上手く取れないかもしれませんよ
と念を押されましたが、それでもお願いして
取り外していただき、保管しておきました。

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くねくねとなった緑青銅板ですが、
大ケヤキの根元にあった、落ち葉を溜めておくための
小さいストック小屋の波板屋根の
葺き直しに使うことを思い立ちました。

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解体前は暗がりの通路脇でしかありませんが、
新しい住まいの西庭として生まれ変わると、
その背景に目立ってくるので、
その屋根の化粧直しにうってつけだと考えました。

多少くねくねと曲がっていても、
それはご愛敬、それより年月を重ねた緑青銅板の方が、
よりその価値が大きいとの思いでした。

旧宅庇の緑青銅板の使い道_d0360702_16060318.jpeg


















そして、再整備された西庭の大ケヤキの根元、
背景として、りっぱなコンポスト棟として、
新設された畑の腐葉土の再生産に役立ってくれることでしょう。

旧宅庇の緑青銅板の使い道_d0360702_16061386.jpeg


















ちなみに、枯れ葉を腐葉土にするためには、
適度な湿気が必要というアドバイスの元に、
屋根に少しだけ穴を開けて、雨が下に落ちるようにしています。
また、解体の時に合わせて取っておいてもらった
銅製の軒樋と竪樋も良い感じに備わっています。
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# by atelier-m-archi | 2022-04-03 16:20 | 住まいの設計 | Comments(0)

旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10012469.jpeg

















旧宅の玄関前を見守っていた棟門が
三年ぶりに新しいデザインの中に蘇り帰ってきました。

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旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10015909.jpeg






























このお住まいを訪れるたびに、竪格子の引き違い戸を開けて
水を打った飛び石を踏んで玄関へ。
そんな豊かな佇まいのアプローチを
新しい住まいでも継承したいと思い、
温故知新のデザインを考えました。

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旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10022321.jpeg


















木造の掻き落としの壁は、
鉄筋コンクリート造の塗り壁へ、
木造架構が現しの銅板屋根は、
躯体はできるだけ軽く薄く見せるために
躯体の中に打ち込んだスチール角パイプと
それに溶接したリブ付きプレートで屋根の躯体を形成。

旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10023993.jpeg



























構造事務所に構造チェックをお願いして、
1800L×3200Lの屋根の風圧を考えて、
D13ダブル@100の配筋と重量級で、
屋根の大きさで厚300mmの耐圧盤と
厚300mm袖壁が、この躯体を支えていますが、
その全体はほぼ隠れているので、見た目は軽快。

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旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10031807.jpeg

















そこに上下から静岡県産杉材Jパネルを挟み込んで
木造下地を作り、下端には、旧棟門の架構材である
桧の桁・平板・化粧垂木・木小舞を一旦解体して、
洗いと削り直して今度は水平に組み合わせ、
屋根は木造下地を作り、緑青銅板を再生して葺き直す。

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二年前の解体工事で屋根毎保管してもらいましたが、
保管場所も二度移動しており、
相当に重いものですので、皆さんにご苦労をお掛けしました。

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旧宅棟門の再生・緑青銅板と桧架構材を受け継ぐ_d0360702_10040950.jpeg














緑青銅板を一つ一つ番付をしてから外していきましたが、
元屋根が変形の寄棟でしたし、
新しい棟門の屋根は一回り大きいため、
打ち合わせの結果、寄棟の奥行き部分と軒先には、
真新しい銅板を追加して葺き上げましたが、
新旧の銅板の組み合わせが面白い表情を出しています。

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樋は、タニタハウジングウェアさんの
スタンダード半丸の銅製を内吊りで、
そして趣のあるくさり樋を採用しました。

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途中で外受けの樋金具が付いていたので、
工事をストップして、内吊りを取り直してもらいましたが、
打ち合わせしておりましたが、
もう頭が外受けでの刷り込み。
いや内吊りは無いでしょう・・・から、
すみません、ありました。。。という展開でした。

私は内吊りしか使用しませんが、
外受け金具の枠が出ないと、本当に樋は綺麗に見えます。

こうして、解体撤去から2年振りに
棟門が新しい住まいに再生されました。

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棟門屋根、ガレージ屋根、母屋屋根が交差する部分は、
調整に苦労しただけあって、複雑な表情ながら、
それぞれの屋根が重なり合って、
その間に顔を出すアオダモ株立ちと
手前のヤマモミジ株立ちの緑が
玄関ポーチを覆いながら、
さらに良い雰囲気を創り出してくれるはずです。

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# by atelier-m-archi | 2022-03-30 10:11 | Comments(0)

新・将棋会館建設プロジェクト・将棋を次の100年へ_d0360702_12065937.jpeg


















現在の東西将棋会館は、建物の老朽化による改築が困難なため、
東西で新将棋会館建設プロジェクトが動いております。
その東京の新・将棋会館建設プロジェクトでの
第1期クラウドファンディングの返礼品が届きました。

2,113名の方から目標額の1億円を大きく上回る
1.45億円が集まったとのこと、おめでとうございます!
観る将の私も些少ではありますが、参加させていただき、
公益社団法人・日本将棋連盟から感謝状をいただきました。

感謝状には、東西将棋会館建設委員会の方々の記名があり、
記載順に、
羽生善治、谷川浩司、中原誠、森内俊之、佐藤康光、清水市代、
渡辺明、豊島将之、藤井聡太、永瀬拓矢、里見香奈、西山朋佳
そうそうたる棋士の方々からの感謝状でした。

4月からは第二期クラウドファンディングが始まりますが、
皆さんも、将棋を次の100年へ。。。
いかがでしょうか?

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# by atelier-m-archi | 2022-03-25 12:10 | アトリエMアーキテクツ | Comments(0)

2022年版Vectorworksarchitectアップデート_d0360702_10281108.jpeg


















3月もいよいよ終わりに近づき、
4月の新年度に向けて、公私ともにバタバタしております。
e-Taxによる確定申告も二年目となりスムーズに

一級建築士事務所としての年次業務報告提出、
来年度の専門学校の授業日程も出て、
こちらも、また新たな出会いでもあります。

2022年版Vectorworksarchitectアップデート_d0360702_10213561.jpeg













そして、これも恒例となっている
業務ソフト・Vectorworksarchitect2022版へのアップデート。

こちらは、仕事の流れの中でおこなうことができないので、
例年ならば1月の段階でおこなうことが多いのですが、
今年は、ここでやっとアップデート。
BIM設計に移行して、はや3年目。
色々と活用範囲が広がってきましたが、
新機能もYouTubeで確認しながら、
またサポートセンターのお世話になります。

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# by atelier-m-archi | 2022-03-24 10:26 | アトリエMアーキテクツ | Comments(0)